Long-term investment

VYM、HDV、SPYDの比較。米国・高配当ETFはVYMが最も良い理由。

VYMとは

VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)は、バンガード社が運用する、米国高配当株ETFです。

VYMのベンチマークは、FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス。米国株式の高配当銘柄を対象とします(REITを除く)。時価総額加重平均型のベンチマークです。

特色

高配当利回り上位400社程度に、時価総額加重で投資します。条件は高配当であることのみです。時価総額加重型のパッシブ運用であり、3つの中では独自色は最も薄いといえます。

HDVとは

HDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF)は、ブラック・ロック社が運用する米国高配当株ETFです。

HDVのベンチマークは、モーニングスター配当フォーカス指数。財務が健全で、配当支払いの持続が高いと認められる、上位75社(程度)で構成されます。スマート・ベータ型のベンチマークです。

特色

ベンチマークは、独自の条件を設定するスマート・ベータ型です。この指数は年4回のリバランスがあり、銘柄の入れ替えが多く、売買回転率が高いです。VYMの回転率は10%程度ですが、HDVは50%を超える時があります。

エネルギーセクターの比重が高く、値動きは地味です。その分、下落相場では、市場平均より下落率が抑えられる傾向があります(ベータ値:0.7程度)。

SPYDとは

SPYD(SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF)は、ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ社が運用する、高配当ETFです。S&P500の構成銘柄の、高配当利回り上位80銘柄を投資対象とします。SPYDのベンチマークは、S&P500高配当指数です。

特色

時価総額に関係なく、80銘柄にほぼ均等に投資するのが特徴。株式だけでなく、REITも含みます。そのため、配当利回りは3つの内最も高いです。

VYM、HDV、SPYDの指標比較

VYM HDV SPYD
信託報酬 0.06% 0.08% 0.07%
配当利回り 3.31% 3.25% 5.03%
保有銘柄数 399銘柄 75銘柄 80銘柄
純資産額 272.3億ドル 67.8億ドル 19.9億ドル

数値は2020年2月28日時点です。信託報酬と純資産額はVYMが良いですね。保有銘柄数もVYMが最も多いですが、同じ国の株式クラスだけを買う場合、50銘柄以上になるとリスク低減効果がほぼ無くなるため、HDVの75銘柄でも十分です。

配当利回りはSPYDが高いですが、REITを含んでいるためです。その点には留意が必要だと思います。配当利回りは、株式のみのパッシブ運用で3%以上の利回りとなっている、VYMも優れています。

VYM、HDV、SPYDのセクター別構成比率

円グラフにカーソルを合わせると、構成比率(%)が表示されます。

VYMのセクター別構成比率

VYMは金融のシェアが大きいです。金融危機が起きた場合には、下落幅が大きくなる可能性があります。※ VYMのファクトシートはICB、HDVとSPYDはGICSの分類で構成比率を公表しています。

HDVのセクター別構成比率

HDVはエネルギー、生活費需品、ヘルスケアという、ディフェンシブな3セクターが上位を占めます。

SPYDのセクター別構成比率

SPYDは不動産が1位。REITへの投資によって配当利回りは高いですが、資産バブル崩壊時には注意が必要です。

個人的な評価

VYMが最もおすすめ

特にこだわりがなければ、インデックス運用に近いVYMが良いでしょう。長期的な利回りも高いと考えられます。

配当利回り リターン
13.11%
中間 10.55%
9.79%
S&P500 11.13%

上の表は、シーゲル教授の研究によるものです。1957年〜2006年のS&P500構成企業の、高配当利回りグループ、中配当利回りグループ、低配当利回りグループのリターンの比較です。

50年間買い持ちして、配当再投資をした場合、高配当グループのリターンが最も高くなりました。この高配当グループは、高配当利回りのみが条件のため、VYMと類似性が高いです。VYMも長期的に高いパフォーマンスが期待できそうです。

HDVとSPYDの評価

HDVは下落相場で不安になりにくいと思います。しかし、3つの内最も高い信託報酬と、売買回転率の高さは、デメリットですね。更にエネルギーセクター偏重のため、パフォーマンスが資源価格の推移に左右され、最近は低調です。

SPYDの配当利回りの高さは魅力的です。しかし、配当利回りが高いのは、リートを約14%含むためです。現在が資産バブルであると仮定するなら、リートを含む不動産セクターのウェイトの高さは不安要素かもしれません。

メリット・デメリット

メリット デメリット
VYM ・信託報酬が最も低い。

・純資産額が最も大きい。

・インデックス運用に近い。

・金融セクターの比率が高く、下落相場での下げ幅が大きい可能性がある。
HDV ・エネルギー、生活必需品、ヘルスケアの比率が高く、下落相場に一定の耐性がある。 ・信託報酬が3つの中では最も高い。(微差)

・売買回転率が高い。

SPYD ・配当利回りが最も高い。

・REITを含むため、不動産にも分散投資したい場合に良い選択肢になる。

・配当利回りが高いのは、REITを含むためだが、不動産市場は現在高値圏にある。

VYMについて

高配当ETFのうち、私が最も良いと思うVYMについてはこちらの記事をご参照ください。

【VYM】バンガード・米国高配当株式ETFの評価・解説

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