Long-term investment

SBI・バンガード・S&P500と楽天・全米株式はどちらがおすすめ?

SBI・バンガードの誕生

SBI証券が、バンガード社のETF(VOO。ベンチマークはS&P500)を投資対象とする、投資信託を設定することを発表しました。

信託報酬は税込みで0.1%を切ります。現時点で最安のインデックス・ファンドとなります。ファンド名は、SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド。(以下、SBI・VOOと書きます。)

バンガードのETFを買い付けるファンド・オブ・ETFと言えば、楽天バンガードが先行しています。今回のSBI証券の動きは楽天バンガードの成功を意識したものでしょう。

この記事では、同じ米国株に投資する、SBI・VOOと楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)を比較してみます。

比較

投資対象ETF 信託報酬 純資産額
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド VOO 0.0938% 現時点でなし
楽天・全米株式インデックス・ファンド VTI 0.1625% 533.0億

信託報酬には大きな差があります(税込。消費税10% で計算)。しかし、後述のとおり投資対象ETFを比較すると、VTIの信託報酬はVOOと同等です。

楽天VTI側は今後対抗して引き下げる余地があると思われます。楽天VTIは、純資産額が巨額なことも安心材料。SBI・VOOも人気になるでしょうが、どこまで売れるかは、今のところ未知数です。

VOOとは

最も有名なETFの一つ。S&P500をベンチマークとします。以下、VOOの概要です。

運用機関 バンガード社
ベンチマーク S&P500
信託報酬 0.03%
純資産額 1175.48億ドル
配当利回り 2.08%

以前取り上げていますが、バフェットはS&P500に連動するインデックス・ファンドを90%、米短期国債を10%というポートフォリオを推奨しています。S&P500に連動するインデックス・ファンドについて、バフェットは株主への手紙で「バンガード社が運用するもの」を推奨しています。

バフェットが意図したのは、世界最古のインデックス・ファンドであるVanguard 500 Index Fundか、VOOのいずれかです。

VTIとは

VTIはアメリカ市場で最も人気の高いETFの一つです。以前はウィルシャー5000に、現在はCRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動。ベンチマークは、大型株で構成されるS&P500と違い、小型株まで含みます。アメリカ全市場を対象とするものです。以下、VTIの概要です。

運用機関 バンガード社
ベンチマーク CRSP USトータル・マーケット・インデックス
信託報酬 0.03%
純資産額 1178.81億ドル
配当利回り 1.47%

信託報酬はVOOと同じ0.03%。純資産額もほぼ同等。配当利回りは大型株で構成されるVOOの方が上ですが、株価の上昇率は小型株が含まれるVTIの方が有利な可能性があります。過去のリターンで、ウィルシャー5000はS&P500を少しアウトパフォームしています。

過去のリターン

2013〜2015年

VOO対VTI 2013〜2015年。source yahoo finance

青がVOO(S&P500)、緑がVTI(アメリカ全市場)。2013年はリーマン・ショック後の停滞期を終え、株価上昇が顕著になった年です。この頃は、小型株を含むVTIの方が有利でした。

直近5年間

VOO対VTI。直近5年間。source yahoo finance

直近5年間はほぼ差がありません。青のVOO(S&P500)がやや有利なのは、GAFA等の大型テック企業の構成率が高いためでしょう。

歴史的には?

小型株の利回りは、1975年から83年にかけて、平均35.3%に達しました。この時期にウィルシャー5000(アメリカ全市場)は、S&P500を大きくアウトパフォームしています。

シーゲル教授によると、小型株(ラッセル2000)とS&P500の歴史的なリターンを比較すると、小型株はS&P500を1.95%上回ります(1926年〜2006年)。しかし、小型株の利回りが急激に高まった1975年〜83年を除けば、その差はわずか0.05%です。

再び小型株の利回りの急騰が起こると思う場合は、VTIの方が良いでしょう。

個人的な評価

SBI・VOOは確かに安いです。しかし、楽天バンガードシリーズの実質コストは、純資産額が伸びるまで想定より高かった。同じファンド・オブ・ETF型のSBI・VOOも純資産額が大きくなるまでは、実質コストが想定より高くなる可能性があります。

SBI・VOOの純資産額が伸びて実質コストが低くなり、楽天VTI側がコストを引き下げられなければ、SBI・VOOの方が良いのは間違いありません。

しかし、ベンチマークの過去のパフォーマンスを比較すると、楽天VTIに少し優位性があります。仮に楽天VTIの信託報酬が同等程度まで引き下げられたら、楽天VTIの方を個人的にはおすすめします。インデックス投資のバイブルとされる「ウォール街のランダム・ウォーカー」でも、S&P500より全米株式が推奨されています。

今後楽天VTI側は、信託報酬の引き下げを、強く求められる流れになりそうです。

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