Long-term investment

【UL】ユニリーバの銘柄分析。新興国に強み。高配当・ADR。

ユニリーバ(UL)とは

ユニリーバ(Unilever)は、イギリスとオランダに本拠地を置く、世界第2位の生活必需品メーカーです。ティッカーはUL。

歴史

1872年にオランダで、家族経営の商店がマーガリン製造工場を創業(後のマーガリン・ユニ)。バターが高級だった時代に、マーガリンの大量生産にビジネスチャンスを見出しました。

同時期に、イギリスではリーバ・アンド・カンパニー(後のリーバ・カンパニー)が石鹸工場を創業。

マーガリン・ユニ(蘭)とリーバ・カンパニー(英)が、世界恐慌期のリスクに対応するために合併し、ユニリーバが誕生します。

本拠地 ロンドン・ロッテルダム
創業 1930年
セクター 生活必需品
ティッカー UL

業績

営業利益の推移

ユニリーバは得意とする新興国でのマーケット・シェアを拡大しながら、収益を向上させてきました。(数値等のソースは同社のアニュアル・レポートです。)

フリー・キャッシュフローの推移

2018年にフリーキャッシュフローが大きく増大しているのは、マーガリンのペースト事業を売却し、投資キャッシュフローが大幅なプラスになったためです。フローラ、ブルーバンドのブランドを、アメリカの投資ファンドに売却しました。

この売却で得た資金は、主に自社株買いに使われました。2017年までを見ても堅調な推移なので、キャッシュフローは良好と言えますね。

自社株買いの発表

ユニリーバは4月28日に、「30億ユーロの自社株買いを2021年内に実施する」と発表しました。また、売上目標の達成にも自信を見せています。これを受けて、株価は55ドル前後から60ドル前後まで、約4%上昇しています。

ユニリーバとP&Gの比較

P&Gは昨年の収益(売上総利益)の45%を北米から、24%を欧州から稼いでいます。P&Gは収益の7割が先進国。

これに対して、ユニリーバは収益の58%が新興国先進国に強いP&G、新興国に強いユニリーバと、そのカラーは対照的です。

ユニリーバがインドや東南アジアに強いことは、広く知られていますが、その強みはマーケティングにあります。ユニリーバは各国の所得水準に対応した商品を、マーケットに投入してきました。現地適応型のマーケティングです。

ライバルであるP&Gの歩み

P&Gは1972年に日本市場に進出。欧米の延長のマーケティングを修正し、日本に合わせた修正を重ねると、圧倒的な成功を得ます。

日本では成功モデルを得ましたが、日本はアジアの先進国です。高価格製品中心のマーケティング手法は、他のアジア諸国では、中間層以下を切り捨てるものでした。

P&Gは1999年から、全社的な組織改革を進めて、インド部門(India, Middle East and Africa)では、購買力に合わせてマーケティングを変える、ユニリーバの手法を参考にしています。

今後のP&Gは新興国でもシェアを伸ばす可能性があります。

ユニリーバのインドにおける収益の推移

ユニリーバの現地法人であるヒンドゥスタン・ユニリーバは、石鹸、洗剤を始め、様々な日用品を販売。インドでの収益は現在も向上していますね。

ユニリーバの製品

クレンザーのジフ、石鹸のDove、ヘアケアブランドのmod’s hair、LUX、紅茶のLiptonなどは馴染みが深いと思います。

日本のスーパーやドラッグストアの販売スペースでは、P&Gや花王の製品の方が多いですね。

ユニリーバの商品情報は以下のリンクを参照してください。

参考 ユニリーバ ・ブランド情報ユニリーバHP

配当金の推移

今のところ、フリーCFは潤沢です。事業内容がディフェンシブで、市況の変動の影響を受けにくいのも良いですね。今後も増配傾向が継続することを期待できます。

個人的な見解

ユニリーバは生活必需品セクターの中では、良い選択肢になると思っています。もちろん、株価の水準次第ですね。このセクターを代表するユニリーバ・P&Gは、両者いずれも超優良銘柄です。どちらも良い点があり、甲乙付け難いですから、割安感の強いユニリーバの方が良いかと思います。

ユニリーバが強みを持つインドや東南アジア諸国は、今後も人口増加傾向が続くので、人口動態が追い風になりそうです。

シーゲル教授の高配当戦略を取る場合にも、配当にかかる現地源泉徴収税率がゼロであることは、大きなメリットになります。

まとめると、私がP&Gよりユニリーバを買いだと考える理由は以下の3点です。

  • 相対的な割安性(PER20倍以上で推移するP&Gと比べると、ユニリーバは相対的に割安。)
  • インドをはじめとした新興国に強みを持つ。(人口動態が追い風)
  • 税制面のメリット(イギリス株は現地源泉徴収税率がゼロ。アメリカ株は10%程度源泉徴収される。)

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