Long-term investment

市況について。ソフトバンクショック懸念など。

ISM製造業景気指数の悪化によりダウ急落

ISM(Institute for Supply Management)の発表によると、9月のISM製造業景気指数は47.8でした。8月も49.1と50を割っていましたが、更に悪化。10年ぶりの低水準です。

推移を見ても悪化していることが分かります。

私はロバート・シラー教授が今年中のリセッション入りを、年初に予想していたことが気になっていました。確かにリセッションの気配が漂ってきましたね。シラー教授は、過去にITバブル崩壊やサブプライム金融危機を予見したことで知られます。

注目される雇用統計と利下げ動向

10月4日21時半には、労働統計局(BLS)がまとめる雇用統計が発表されます。ここでも景気の悪化が示唆されると、ダウ平均は更に急落する可能性があります。過去の推移は次のようになっています。

もっとも、株価は景気の悪化と連動するとは限りません。

経済環境の悪化は業績への期待値を下げる点で、株価にマイナスに作用します。一方で景気が悪化して金利が下がると、利益の割引率が下がるため、将来の業績にプラスに作用します。

仮に雇用統計のような重要な指標で、景気の悪化が示唆されると、金利の低下が予想されます(利下げへの期待値が高まる)。指標が悪化した時に、株価が上昇することがあるのはこのため。

しかし、日本の場合は、金利の引き下げの引き下げ余地がほぼありません。

ソフトバンクショックへの懸念の高まり

携帯子会社(ソフトバンク株式会社)のIPOとともに、世間に投資会社に変貌したことを宣言したソフトバンク・グループですが、肝心の投資事業は全くうまくいっていません。

ビジョン・ファンドのポートフォリオは約80社確認できますが、その中で世間に懸念を与えたのは、投資割合が大きいUber(ウーバー)とWeWork(ウィーワーク)でしょう。

投資額 IPO前の評価額 現在の評価額
Uber Technologies 約77億ドル 900億-1200憶ドル 493億ドル
WeWork 約110億ドル 470億ドル 100億ドル

評価額の急落ぶりは、あまりに酷いですね。ウィーワークは同業種のIWGの時価総額(約5,000億円)を参考にすると、評価額がここから更に半減する可能性すらあります。ウィーワークはIPO自体が延期されています。

ソフトバンクの財務リスク

現預金(手元流動性)が社債や借入金の利払いの2年分用意されているため、すぐに債務不履行になることは考えにくい。しかし、過剰な投資のために慢性的にフリーキャッシュフローがマイナスになっており、徐々に追い詰められていく可能性が高いでしょう。

最悪の場合に最大の資産であるAlibaba株売却という手段も残されていますが、以下のとおり、一部は借り入れのための担保に提供されています。以下のグラフはソフトバンク・グループの保有株の担保提供率の推移。ソースは変更報告書です。

保有株式の約4割は既に担保に提供されています。仮にアリババの株価が下落して担保としての価値が下がった場合、当然担保の追加が求められます(追証)。何らかの市場のショックが起きた時には、危険性が飛躍的に高まる可能性があります。

リスクを認識することが大事

ソフトバンクのような銘柄に投資する前に、どれだけリスクを現実のものとして認識できるか。大丈夫だろう、とタカをくくって投資した結果、株価の急落によって始めてリスクを現実のものとして認識するという人が多いようです。

ハイリターンを得るためには、ハイリスクを負ってでも逆張りする、という意思のある人が買うべきでしょう。自分のリスク許容度が過大評価することは避けたいですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です