Long-term investment

シーゲル派の定義や投資手法とは

ジェレミー・シーゲルとは?

シーゲルは名門ウォートン校のファイナンス学の教授を長年勤めてきた経済学者です。「株式投資」(Stocks for the Long Run)、「株式投資の未来」(The Future for Investors)の著者として知られます。

株式投資」(通称「緑本」)は、金融経済学の古典的な名著とされます。「株式投資の未来」(通称「赤本」)はシーゲル派と呼ばれる個人投資家の投資行動に、大きな影響を与えています。

シーゲル派の定義

シーゲル派の明確な定義は決まっていないと思われます。だいたい次のような意味で使われています。

  • 「株式投資の未来」を投資の指針にしている。
  • 米国株を中心に高配当戦略を採用している。
MEMO
高配当戦略とは?

配当利回りが高い銘柄を保有し、得た配当を再投資して、株数を増やす投資法です。

複利運用の定義は元本から発生した利子を再投資して、元本を増やすことなので、複利効果を狙った投資手法と言えます。

高配当戦略は、これまでの歴史では、市場平均よりも高い利回りを示してきました。

高配当戦略のメリット

  • 株価がそれほど気にならない。
  • 高配当株は、暴落時に高配当利回りがブレーキになる時がある
  • 長期的なパフォーマンスに優れる。

日々の株価が気にならない理由の一つは、シーゲル流の投資法が、株価の上昇ではなく株数の増加を狙った投資法であることです。株価が下がれば、配当で買い増せる株数が増えます。

インデックス・ファンドの積立投資も、ドルコスト平均法のメリットとして、株価下落時により多く買います。この点は似ています。どちらも一時的な株価の下落時により多く買い増すことで、長期的なパフォーマンスを向上させます。

注意点

シーゲル教授は赤本17章の「ポートフォリオ戦略」で、推奨するポートフォリオを示しています。

シーゲル教授は、ポートフォリオの50%を株式のインデックス・ファンドに当てることを推奨しています。シーゲル推奨のポートフォリオでは、高配当戦略は全体の15%に過ぎません。

しかし赤本の内容は、その大半が高配当戦略の優位性の解説です。赤本の影響を強く受けたシーゲル派ほど、高配当戦略により多くを配分していると思われます。シーゲル教授推奨のポートフォリオから乖離していることには、注意が必要かもしれません。

日本株での高配当戦略は難しい

業種の違い

アメリカ株で高配当戦略をとる場合、生活費需品やヘルスケアといった、ディフェンシブなセクターを中心に銘柄を選択できます。これらは、景気の変動による影響を受けにくいセクターです。

一方、日本の高配当株は総合商社、自動車メーカー、ゴムメーカー等に目立ちます。これらは市況の変動の影響を強く受けます。値動きが激しく、心理的な負担は大きくなります。

DRIPの有無

アメリカにはDRIPという、自動的に配当を再投資をする仕組みがあります。日本にはこのような仕組みがないため、自分で再投資をする必要があります。

最低単元数の違い

ニューヨーク市場では一株単位で取引可能なため、配当をフルに再投資しやすいです。一方の東京証券取引所では、最低単元が100株と定められています。(証券会社によっては「ワン株」等の、一株単位で取引できる仕組みがあります。)

配当金が100株の買い増しに満たない場合は、買い増すために追加投資をする必要があります。100株以上買い増せるだけの配当金を得られる場合でも、端数まで買えないのは不利になります。今後、投資単位を引き下げると言われていますが、早期の実現に期待したいところです。

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