Long-term investment

レイ・ダリオ氏の世界経済の大停滞予測について

ブルーム・バーグが報道したレイ・ダリオ氏の相場観

参考 世界経済は「大停滞」局面入り、30年代連想させる-ダリオ氏ブルーム・バーグ

上記の記事を読んで、とてもしっくりきました。概ね以下のような指摘です。

  • 金融緩和や減税の効果は薄れている。
  • サイクル終了時の古典的なクラッシュが起きる状況ではない。
  • しかし、上昇サイクルは消えつつあり、30年代のような長期停滞期に突入する。

サイクル終了時の古典的なクラッシュとは

S&P500チャート

S&P500チャート source yahoo finance

上のチャートは、ITバブル崩壊時とサブプライム金融危機(リーマン・ショック)時のものです。

ITバブルまでには歴史的に長い上昇サイクルがありました。日本の株式バブル崩壊と湾岸戦争によって、90年代初期から悲観論が満ちていたにも関わらず、ダウ平均やS&P500は、90年代を通じて上昇し続けました。1989年のダウ平均は2,600ポイント前後ですが、2000年には11,000を超えます。

1996年にはグリーンスパンFRB議長が、「根拠なき熱狂」という言葉で、相場の過熱に警鐘を鳴らしました。しかし、その後も上昇相場は継続。97年にアジア通貨危機、98年にLTCM破綻危機・ロシア財政危機と、世界的な金融危機が立て続けに起こりましたが、株式相場は上昇し続けたのです。

その結果が、上記の2回のクラッシュ。ITバブル崩壊とサブプライム金融危機は、90年代の超上昇相場に対する、大規模な調整と見ることも出来そうです。

古典的なクラッシュが起きる状況ではない

リーマン・ショックを経て、2010年代の株式相場は小幅な調整はあったものの、長いブル相場が続きました。2013年からは特に上昇が激しく、大幅なプラスになっています。各資産クラスの上昇率については、以下の記事にまとめています。

各資産クラスのリターン(2010年〜18年)

相場の上昇とともに、低金利政策の結果、各種ローンの債務残高も膨らんでいて、今は暴落が起きやすい状況なはずです。しかし、リーマン・ショックの記憶がまだ新しいためか、政府も個人も警戒心が非常に強いです。各国政府は相場の下落時に利下げや減税で対策しますし、個人投資家の空売りやダブルインバースといったポジションも積み上がりやすくなっています。

暴落しやすい状況だと、政府も個人も認識しているために、物理的に暴落が発生しにくい状況が続いているように見えます。少なくとも、暴落前に見られるような楽観がないですね。

経済や株式相場の停滞期に勝つ投資法

もし、経済の停滞に伴い、株式相場が停滞するのであれば、キャピタル・ゲインを狙った投資法は悪手になります。特に投資対象として微妙なのが、配当利回りが低いハイテク銘柄です。上昇期には大きなキャピタル・ゲインを狙えるセクターですが、停滞期に持つメリットはほとんどありません。その理由は以下の2点です。

  • 配当利回りが低く、複利効果が小さい。
  • ベータ値が高く、市場平均より不安定な値動きをしやすい。

では、停滞期に合う投資法はなんでしょうか?

株式相場が停滞期に入るのであれば、インデックス・ファンドの積立投資とシーゲル流の高配当戦略が、最善手になります。

特に高配当戦略は複利効果が高いので、停滞期には合っているでしょう。停滞期には株価が上昇しにくいため、高配当戦略で株式を買い増す効率が高くなります。

複利運用によって、停滞期に株数を地道に増やすことで、いつか再びくる上昇期に大きな複利効果を得られる可能性が高いです。

MEMO
複利運用とは?

元本から生じた利子(株式の場合は配当)を再投資して、元本を増やし、更に配当を増やすという運用を、複利運用と言います。

レイ・ダリオ氏のオール・シーズンズ・ポートフォリオ

レイ・ダリオ氏のオール・シーズンズ・ポートフォリオ(オールウェザー・ポートフォリオ)は、株式相場の下落リスクを重く見て、債券の組み入れ比率を大幅に増やしたものです。名前のとおり、株価上昇期、下落期、停滞期のいずれのシーズンにも適応できるポートフォリオと言えます。

インデックス・ファンドの積立投資・シーゲル流の高配当戦略以外の第三の道として、参考に掲載します。

資産クラス 比率 具体例
全米株式 30% VTI、楽天・全米株式インデックス・ファンド
米長期国債 40% TLT(Iシェアーズ・米国債20年超ETF)
米中期国債 15% IEI(Iシェアーズ・米国国債3-7年ETF)
7.5% GLD(SPDR・ゴールド・シェア)
コモディティ 7.5% GSG(iシェアーズ・コモディティ・インデックス)

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