Long-term investment

【K】ケロッグの銘柄分析。代用肉事業に期待の加工食品メーカー

ケロッグ(K)とは

ケロッグはシリアルで有名な、加工食品メーカーの大手です。コーンフレーク、グラノラなどは馴染みが深いですね。他にP&Gから買収したプリングルズも有名です。

本拠地 米・ミシガン州
創業 1906年
セクター 生活必需品
ティッカー K

ケロッグの業績の推移

売上高の推移

2016〜2017年頃に売上高が落ち込んでいます。米国における朝食用シリアルの売上の低迷が主な理由です。さらに、混乱を極めたベネズエラの情勢も影響しました。ベネズエラからは翌2018年に撤退を決定しています。(数値等のソースはアニュアル・レポートです。)

参考 ケロッグ、ベネズエラ工場停止 政府は差し押さえへ 日経新聞

営業利益の推移

売上高が減少する中で、営業利益は上昇しています。売上高が最も落ち込んだ2016年に、営業利益は前年比で約39%増となっています。同社によると、プロジェクトKによるコスト削減が奏功したとのこと。

プロジェクトKとは、施設の統合と余剰設備の排除により、サプライチェーンの最適化を目指す4年間の計画です。コスト削減と能率化を図るプランですが、現時点では非常によく機能していると評価されています。

ケロッグの財務

流動比率の推移

流動資産 流動負債 流動比率
2015年 3,236 5,739 56.4%
2016年 2,940 4,474 65.7%
2017年 3,036 4,522 67.1%
2018年 3,157 4,529 69.7%

流動比率は低いです。危険水域とされる100%未満で推移しており、健全な財務には程遠い数値になっています。しかし、改善傾向が見られます。現時点で微妙でも、改善が見込める場合には、個人的には買う時もあります。

ケロッグの過大なのれん

ケロッグのバランスシート

黄色い箇所の「のれん」(Goodwill)と、その下の「その他の無形資産」(Other intangibles)を合わせると約94億ドルです。無形資産の割合は総資産の52.9%にのぼり、最悪、業績が悪化した場合には巨額の減損処理も有り得ます。

これらの無形資産は主に、クッキーやクラッカーで有名なKeebler Foods Companyの買収(2001年)と、P&Gから買収したポテトチップス・ブランドのプリングルズ(2012年)によるものです。

ケロッグのキャッシュフロー

潤沢なフリーCFがあるとは言えませんが、5億5,000万ドル以上のフリーCFを維持しています。

ケロッグとミレニアル世代

ミレニアル世代とは

ミレニアル世代に該当するのは、1981年から1996年までに生まれた人たちです。アメリカの労働人口の約35%を占めています。

ミレニアル世代の人たちは、次の特徴を持っています。

ミレニアル世代は

・外食を好む

・オンライン注文の頻度が高い

・オーガニックな食品やプロバイオティクスへの関心が高い

 加工食品メーカーへの逆風

上記の特徴を持つミレニアル世代は、加工食品を避ける傾向も強いとされます。ミレニアル世代の台頭によって、売上が低迷したクラフト・ハインツ社は、2018年度の本決算で減益と減配(37%)を発表しました。株価は即日28%下落しています。

ケロッグもクラフト・ハインツと同様に加工食品メーカーです。時代の逆風にさらされていると言えるでしょう。

ケロッグの代用肉(MorningStar Farms)

好調な株価推移

ケロッグの株価推移 source yahoo finance

クラフト・ハインツとは対照的に、ケロッグの株価推移は好調です。その理由はケロッグ傘下のMorningStar Farms社(モーニング・スター・ファームス社)の、代用肉が注目されたからです。

バロンズ紙によると、モーニング・スター・ファームス社の代用肉は、有名なビヨンド・ミートの製品より遥かに高品質とのこと。この報道がきっかけとなり株価は上昇を続けました。

代用肉の将来性

グローバルコンサルタント会社『AT Kearney』の報告書によると、2040年には世界の肉の60%が、動物本来の肉ではなく、培養肉や植物から作られたベジミートなどの人工肉に代替えされるとのことです。

ケロッグの代用肉は、培養肉(動物性)ではなくベジミート(植物性)になります。今後長期的に伸びていく事業を抱えているのは良いですね。

ケロッグの評価

減損リスク

最大の懸念事項は無形資産の規模です。減損リスクを意識せざるを得ませんね。現にクラフト・ハインツ社は巨額の減損によって、株価が暴落しました。

しかし、同社のプロジェクトKという、コスト削減とサプライチェーンの効率化を図るプランは、高い評価を得ています。現時点では微妙な財務も、改善傾向が見られます。

分かりやすさと将来性

ケロッグの魅力は事業の分かりやすさと、代用肉ビジネスの将来性です。代用肉事業がケロッグ全体の収益に、どれほど寄与するようになるか。現時点では未知数なため評価が難しいですが、株価はバロンズ紙の報道から30%前後上昇しました。

結果的に割安感が薄れたため、今は買い時とは言えませんが、代用肉事業に、市場が見込んでいるとおりの将来性があるなら、ケロッグの未来は意外と明るいかもしれません。

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