Long-term investment

HSBCホールディングスの銘柄分析。高配当・ADRの大型金融銘柄。

HSBCホールディングスとは

ロンドンを本拠地とする、イギリス最大の金融機関。

1865年に設立された香港上海銀行をベースに、グループを統括する持株会社として設立されました。

傘下に香港上海銀行、HSBC証券、HSBC投信など。

沿革

アヘン戦争後に、大英帝国の植民地である香港(本店)で創業。イギリスの植民地支配と深く結びつき、イギリスの租界があった上海に支店を設立。1867年には名称を、The Hongkong and Shanghai Banking Corporationとしました。HSBCのHは香港、Sは上海の頭文字です。

その後もイギリスの勢力圏を中心に勢力を広げました。設立から10年以内に、インドのボンベイ、カルカッタで営業を開始。東南アジア諸国にも次々に進出。日本にも、1866年に横浜支店を設立。最も早く日本で営業を始めた外資系の一つです。

本拠地 創業 セクター ティッカー
ロンドン 1991年 ※ 金融 HSBC

※ 前身の香港上海銀行の巣業は1865年。

事業内容

リテール・バンキング

小口向けの融資、預金、クレジットカード、住宅ローン、資産運用など。

コマーシャル・バンキング

企業向けの事業です。HSBCは54の国で商業銀行(Commercial Banking)事業を展開しています。主な内容は、融資、預金受け入れなど。従来型の商業銀行業ですね。

グローバル・バンキング&マーケッツ

FX(外国為替)、債券、コモディティ、先物、オプション取引など、様々な金融商品を扱います。特にFXでは世界的にも主要なマーケット・メーカーです。企業向けには、コンサルティング、M&A、市場からの資金調達など。またHSBCは市場の分析レポートも有名ですが、この事業に分類されます。

プライベート・バンキング

富裕層向けの資産運用や管理です。

セグメント別利益(2018年)

セグメント 税引き前利益 シェア
リテール・バンキング 71億ドル 33.5%
コマーシャル・バンキング 77億ドル 36.3%
グローバル・バンキング&マーケッツ 61億ドル 28.8%
プライベート・バンキング 3億ドル 1.4%

数値のソースはHSBCの年次報告書(Annual Report)です。プライベート・バンキングの割合が低く、リテール・バンキング、コマーシャル・バンキング、グローバル・バンキング&マーケッツはほぼ均等です。(数値等のソースは同社のアニュアル・レポートです。)

地域別利益

 

 

アジアの割合が高いのは、イギリスの植民地支配という特殊な歴史によるものです。香港、上海、インドに特に強い基盤を持っているため、21世紀は優位性があるかもしれません。

営業利益の推移

右肩上がりとは言えませんが、高い水準ではあります。2016年はチャイナ・ショック後の世界的な金融市場の混乱のために、落ち込んでいます。2018年にチャイナ・ショック以前の業績を超えられたのは、良い兆候だと思います。

フリーキャッシュフローの推移

プラスを維持しています。インカム・ゲインを目的として投資する場合にも、この推移なら当分は大丈夫でしょう。

配当金の推移

配当金は増配も減配もせずに推移しています。イギリスの企業ながら、配当金がドルベースで計算されるのはありがたいですね。

HSBCのイギリスは配当に対する課税がゼロです。配当の二重課税がありません。NISA口座であれば日本側の課税もなくなるため、7%程度の高配当利回り(現時点)で運用できます。

社債格付け

格付け機関 格付け 内容
S&P AA- 金融債務を履行する債務者の能力は非常に高く、最上位の格付け(「AAA」)との差は小さい。(AAの定義)
Moody’s Aa3 信用力が高いと判断され、信用リスクが極めて低い債務に対する格付。(Aaの定義)

個人的な評価

HSBCはインドなど有望な地域に強い基盤を持つことから、今後優位になる可能性があります。

とはいえ、金融業が転換期を迎えているため、業種自体が大きなリスクを持っています。

一方でバークシャー・ハサウェイは近年、金融銘柄が割安だとして買い進めています。ウェルズ・ファーゴ、BNYメロン、バンク・オブ・アメリカ、USバンコープ、JPモルガン、ゴールドマン・サックスなどの、米国金融銘柄のシェアは、バークシャーの株式ポートフォリオの40%に達しました(2018年末時点)。

金融銘柄は将来を悲観視されているため、株価純資産倍率(PBR)が軒並み低いのですが、アメリカでは貸し出しが年に9%程度伸びています。市場が過度に悲観的ということでしょうか。

金融業の見通しをどう考えるかですが、金融銘柄に投資するのであれば、配当の二重課税がなく、成長性の高い地域に基盤を持つHSBCは良い選択肢になるでしょう。バークシャーが大量に持つ米国金融銘柄にも劣らない、歴史、影響力、盤石な財務基盤を持っています。

個人的にも好きな銘柄で長期保有しています。今後も買い増すでしょう。

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