Long-term investment

【コロナショック】株価暴落に関する二つの見方

コロナショックによる株価暴落

ダウ平均株価の5年チャート。source yahoo finance

ダウ平均は2月の高値から約21.5%下落しています。ボラティリティーも激しく、12日には歴史的な急落を記録(2,352ドル)し、翌13日には過去最大の上昇を記録(1,985ドル)しました。これほどのボラティリティはサブプライム金融危機以来です。

この暴落については、主に二つの見方が見受けられます。

株価が回復するという見方

SARS流行時の日経平均

SARS流行時の日経225チャート(2003年) source yahoo finance

上のチャートはSARS流行時の日経225のチャートです。株価は終息宣言(7月)より前に、終息を織り込んで急回復しました。新型コロナはSARSとは比較にならない規模で流行していますが、ウィルスである点は同じです。

楽観論の側では、コロナウィルス沈静化後に株価が回復するとされます。米国・FRBのQE4に代表される大規模な金融緩和や、各国の財政政策が決定的な効果を持つと考えられています。

中央銀行の金融政策

機関 日程 内容
FRB 3月3日 0.5%の緊急利下げ
FRB 3月12日・13日 1兆5千億ドルの米国債買いオペ
FRB 3月16日 1%の緊急利下げ
日銀 3月2日 ETF買い入れ額の増額(一回につき300億増)
日銀 3月13日 5,000億の日本国債買いオペ
日銀 3月14日 新型コロナウイルス感染症対策本部を設置
ECB 3月12日 1,200億ユーロの国債買いオペ(3月末まで)

FRBは二度の利下げで、政策金利が0%〜0.25%(ゼロ金利)になりました。日銀とECBは利下げ(マイナス金利の深掘り)を見送り。大規模な資金供給(国債買い入れ)を行う点では一致しています。株式ETFを買っているのは、日銀だけですね。

ブラックマンデー、サブプライム金融危機など、過去の暴落時には金融緩和が効いて、株式市場は持ち直しています。これほどの資金が市場に流れると、コロナウィルス蔓延さえ終息したらバブルになると考える人もいます。

株価の長期上昇サイクルが終わったという見方

ダウ平均の長期チャート

ダウ平均の長期チャート source yahoo finance

2007年〜2008年のサブプライム金融危機の時に大きく落ち込んでいますが、その後は上昇相場が続いていました。期間で見れば、米国史上最長の上昇相場です。(株価が最も上がったのは90年代)

元々、この上昇相場の継続は無理があるだろうと考えられていました。各国の中央銀行の金融緩和が主導した官製相場という面のある、不自然な上昇相場でした。いきすぎた金融緩和によって、日銀とECBは、肝心な時に利下げの余地がありません。

ロバート・シラーの見方

ロバート・シラーは、過去にITバブル崩壊とサブプライム金融危機を予見したことで有名です。ノーベル経済学賞受賞者としても知られます。ロバート・シラーは2019年10月に、「株式市場の崩壊は近い」と話しています。数値は10月時点のものです。

  • S&P500は2009年の安値から約350%のリターン。高いリターンは将来のリターンを奪ったもの。
  • CAPEレシオ(シラーPER)は世界大恐慌直前の1929年と近い水準。
  • 住宅市場はサブプライム金融危機直前の2005年と同レベルのバブルにある。
  • 債権ETFは株式のような高いリターンになっていて、継続不能な水準にある。
  • 全ての資産クラスが買われ過ぎていて、逃げ場となる資産はない。
参考 Stock Market Crash Near? Nobel Laureate Sees 'Bubbles Everywhere'Investor's Business Daily

ウォーレン・バフェットの見方

バフェットは2019年のアニュアル・レポート(株主への手紙)の中で次のように書いています。バフェットは現金ポジションを約14兆円まで高めていました。暴落はあるが、長期的には株式のリターンは高いだろうという内容です。

Forecasting interest rates has never been our game, and Charlie and I have no idea what rates will average over the next year, or ten or thirty years.

金利の推移を予測するのは我々のやり方ではありません。チャーリー・マンガーと私は今後10〜30年の平均金利については、全くわかりません。

What we can say is that if something close to current rates should prevail over the coming decades and if corporate tax rates also remain near the low level businesses now enjoy, it is almost certain that equities will over time perform far better than long-term, fixed-rate debt instruments.

私たちが言えることは、現在の低金利が今後継続し、法人税も低く留まる場合、株式が長期債権より遥かに良いパフォーマンスとなるのがほぼ確実ということです。

That rosy prediction comes with a warning: Anything can happen to stock prices tomorrow. Occasionally, there will be major drops in the market, perhaps of 50% magnitude or even greater.

このバラ色の予測には一つの警告が伴います。明日の株式市場には何が起こってもおかしくありません。株式市場にはおそらく50%、またはそれ以上の暴落が起こるでしょう。

レイ・ダリオの見方

レイ・ダリオは今後の株式市場は、1930年代のように大停滞するだろうと予測していました。レイ・ダリオの大停滞予測については、次の記事をご参照ください。

レイ・ダリオ氏の世界経済の大停滞予測について

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