Long-term investment

バークシャー・ハサウェイの2020年1Q決算。最終赤字は約5兆円に。

バークシャー・ハサウェイの2020年1Qの概要

営業利益 純利益
2019年1Q 55.6億ドル 216.6億ドル
2020年1Q 58.7億ドル △497.5億ドル

純利益が497.5億ドル(約5兆3千億ドル)の大幅な赤字になりました。一方で営業利益は増益です。5兆を超える最終赤字ばかりが、報じられている状況ですが、次に書くとおり、純利益(損失)の増減は予想されていたことです。

参考 バフェット氏率いる米バークシャー、最終赤字5兆円日経新聞

純利益と米国会計基準

2018年の制度改正

バークシャー・ハサウェイが採用するUS GAAP(米国会計基準)は、2018年に制度改正され、保有株式の未実現損益の増減が、純利益に加算されるようになりました。含み益や含み損の変動が加算されるということです。

これにより、純利益(損失)の変動は激しくなり、2019年には8兆円以上の黒字になったかと思えば、今回の1Q決算では5兆円以上の赤字になっています。

バフェットの説明

この米国会計基準の改正と純利益について、バフェットは大幅な黒字となった2019年に、アニュアル・レポートで次のように書いています。バフェットの言葉を信じるなら、純利益の激しい増減は気にせず、営業利益を見ていれば良いということです。

Charlie and I urge you to focus on operating earnings – which were little changed in 2019 – and to ignore both quarterly and annual gains or losses from investments, whether these are realized or unrealized.

(訳)チャーリーと私は2019年にほとんど変化がなかった、営業利益に着目することを推奨します。そして、実現利益・未実現利益を問わず、投資による四半期及び年次の損益を無視することを推奨します。

コロナショックのバークシャーの事業への影響

バークシャーの事業

2017年2月の「株主への手紙」で、バフェットはバークシャーを、「株式投資で利益を得る会社」から「事業収入を生む会社を保有することで、価値を向上させる会社」へ移行すると書いています。

バークシャーの事業を担う子会社は、ディフェンシブな業種が中心ですが、いくつかの業種はコロナショックが直撃しそうです。シーズ・キャンディーズなどの食品事業は稼働を停止し、主要な事業の一つであるプレシジョン・キャストパーツも影響を受けています。

プレシジョン・キャストパーツ

プレシジョン・キャストパーツは2016年に約370億ドルで買収した、金属加工を行うメーカーです。バークシャーの一社への投資額としては、現在までで最大です。

プレシジョン・キャストパーツは、コロナショックによりポートランドの、同社の主要な工場を閉鎖しています。最大の顧客であるボーイング社もワシントン州の工場を稼働停止していて、操業再開は不透明な状況です。

S&P500をアンダーパフォーム

バークシャーは、S&P500を大幅に上回るリターンが魅力の一つでした。アニュアル・レポートでは、1965年から2019年までの各年の年率が比較されています。1965年からの累計リターン(配当込み)は、バークシャーが2,744,062%(約2万7,441倍)、S&P500は19,784%(約198倍)です。

しかし、2010年代以降、バークシャー・ハサウェイは、S&P500をアンダーパフォームしています。では、バークシャーへの投資はもう魅力が無いのか言えば、そんなことはありません。ディフェンシブな事業が主体で、二重課税を回避できるバークシャー株は、今でも保有するメリットがあると思います。割安時に狙いたいですね。

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