Long-term investment

ブリヂストンの銘柄分析。高ROEで株主還元に積極的。

ブリヂストンとは

株式会社ブリヂストン(BRIDGESTONE)は世界最大のタイヤメーカー(ゴム製品メーカー)です。

ゴム製品は、原材料価格の影響を強く受けるのが特徴です。ゴム製品の原材料は、天然ゴムと、原油です。原油は合成ゴムの原材料になります。

総合商社などは、原油価格の下落が収益の悪化に繋がりますが、タイヤメーカーは原材料価格が下落するほど、収益性が改善します。

業績

営業利益の推移

タイヤ需要は日米欧州アジアで、横ばいになっています。ブリヂストンのブランド力は強固ですが、市場が成熟しているため、市場規模が大きく伸びる状況ではありません。現状では、営業利益の推移は、大きく動きやすい天然ゴムと原油の価格に依存します。

今後の見込みとして注目されるのは、ブリヂストンが目標とする、AI技術による工場生産の完全な自動化です。彦根工場などで進められています。完全自動化はまだ先になります。実現したら生産性は2倍に向上し、人員は3分の1になる見込みです。

ROE(自己資本利益率)の推移

伸びてはいませんが、日本企業で10%以上で安定しているのは珍しいでしょう。優秀な水準です。バフェットが投資先を決めるに当たって、ROEを重要視することは有名ですが、それだけ重要な指標です。上記のAI化が進む事で、さらに利益率が向上するかもしれません。

ROEとは?
自己資本(純資産)に対する、当期純利益の比率です。株主の投資額に対してどれだけ利益を生めているか、を意味します。経営の効率性を示すため、最重要の指標の一つです。

株主還元

高配当銘柄

投稿時点での配当利回りは3.81%。株価が4千円台で安定しているため、ここ一年は概ね3〜4%台で推移しています。増配がなければ、株価4千円で配当利回り4%になります。

配当金の推移

一株当たりの配当金は増え続けています。配当性向20〜40%を目安とするとしています。

配当性向

配当性向は目安の40%をやや超えていて、当面はこのあたりが上限と思われます。

長期債格付け

格付け機関 格付け 格付けの意味
Moody’s Japan A2 中上位格で信用リスクが低い格付け
S&P A 債務履行力は高いが、AA以上と比べると事業環境や経済環境の影響を受けやすい
R&I AA 信用力は極めて高く、優れた要素がある
JCR AA+ 債務履行の確実性は非常に高い

長期債格付けは概ね良好です。ムーディーズやS&Pは、市況の影響を受けやすいタイヤメーカーの特徴を考慮して、やや低め。国内の格付け機関の評価はかなり高い、という感じですね。

ブリヂストンは自己株式取得(自社株買い)のために、社債を発行することを中期経営計画や決算説明資料に明記しています。米国企業のような資本政策です。

財務は非常に健全なので、社債発行についても特に心配はいらないでしょう。同様の資本政策は米国企業で多く見られます。米国企業の株価の推移を参考にすると、株主還元の効果は高いと予想できます。

利益剰余金は約2兆4千億円。有利子負債は約4千億円。株主還元を行う余力は十分と言えます。

フリーキャッシュフローの推移

フリーキャッシュフローはプラスを維持しています。

アメリカでのSUVやトラック向けのタイヤ生産増強のために、カナダ・ケベック州の工場に約300億の投資をしました。増産への投資が完了し、収益に寄与する見込みです。投資キャッシュフローは一時的に落ち着くでしょうが、AI等の投資のため、中期的に大規模な投資が必要になるでしょう。

ブリヂストンは買いか?

高いROEと、健全な財務をバックボーンにした株主還元政策の魅力は大きいと言えます。難点は、原材料の価格に業績が大きく左右されることです。国際優良企業なので、為替の影響も受けます。

原油価格が下がると、ブリヂストンの業績見込みが向上すると市場が予想するため、株価は伸びやすい。逆に、原油価格が上がると、収益の悪化が予想されやすい。この原油価格と業績の相関関係は、総合商社とちょうど逆になります。総合商社株と一緒に持てば、原油価格の上下をある程度ヘッジできるかもしれません。

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