Long-term investment

【BCS】バークレイズの銘柄分析。高配当ADRで英国4大銀行の一角

この記事では、バークレイズの業績、財務、配当の推移についてまとめています。

バークレイズ(BCS)とは

バークレイズ(Barclays PLC)はイギリス・ロンドンに本拠地を置く、英国最大規模の金融機関です。バークレイズ、HSBC、ロイズ・バンキング・グループ、ロイヤルバンク・オブ・スコットランドが、イギリスの4大銀行とされます。

同社が最初に金融取引を開始したのは1690年。330年の歴史があり、社名も変わっていません。現在では世界50ヶ国以上で営業しています。

リーマンショック後に、リーマン・ブラザーズの受け皿になったことでも知られていて、現在は野村證券同様、元リーマン・ブラザーズの社員を投資銀行部門に多く抱えていると思われます。

本拠地 創業 セクター ティッカー
ロンドン 1896年 金融 BCS

バークレイズの業績の推移

経常利益の推移

利益は一応、右肩上がり的に上昇しています。投資銀行部門の収益率には依然として難があるものの、全体としては増益を続けました。

2019年第一四半期には、債券・通貨・商品のトレーディング収入が、大手銀行の中では数少ない増益になるなど、底堅さを見せています。一方で、株式トレーディングは、不安定な市況の中でマイナスに転じました(前年同期比20%減)。(数値等のソースは同社のアニュアル・レポートです。)

営業キャッシュフローの推移

フリーキャッシュフローの推移

フリーCFがプラス圏で推移していますが、市況の変動次第ではマイナス圏に転じそうですね。

バークレイズの財務

有利子負債等の推移

利益剰余金の推移

2018年に大きく積み上がってあり、当面の財務には安心感があります。

投資銀行業の評価

バークレイズの事業の核となっているのは、リテールバンキング業務(小口向け)、ホールセール業務(法人向け)、投資銀行業、クレジット・カード事業です。

収益率の低さ

バークレイズのCIB部門(法人・投資銀行部門)の収益率は、同じイギリスのHSBCと比較すると約半分程度となっています。

バークレイズ HSBC シティグループ JP Morgan
CIB部門収益率 1.2% 2.2% 2.1% 2.6%

純資産倍率(PBR)は他行より低くなっています。長年の不振が嫌気されていると見られます。今後、評価が上昇してくる可能性も十分にあります。

バークレイズ HSBC シティグループ JP Morgan
純資産倍率 0.43 0.82 0.85 1.55

リテールバンキング部門が低金利の逆境にある中で、投資家の注目は投資銀行部門に集まっています。評価が見直されるためには、この部門の改善が必要になるでしょう。

底堅い利益の推移

投資銀行部門の収益率は低いものの、底堅さは見られます。2016年度から見てみましたが、バークレイズの2019年1Qの投資銀行業務の純利益は、2016年比で104%と微増です。

ソシエテ・ジェネラルは同期間で純利益が77%減、ドイツ銀行は赤字に転落しています。アメリカ勢やHSBCに比較すると見劣りしますが、他の欧州勢が凋落している中では、堅調と言えるでしょうか。

配当金(一株あたり)の推移

2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度
配当 6.50p 6.50p 3.00p 3.00p 6.50p

2016年に減配があり、2018年に元の水準に戻りました。ポンド建てのため、ドル換算すると変動があります。減配があるのは良くない傾向ですね。

カリリオンの破綻

昨年1月にイギリス建設業王手のカリリオン社が破綻しました。カリリオン社の主要な債権者の中に、バークレイズの名があります。

バークレイズは長年カリリオン社の取引銀行でした。破綻時点のカリリオン社の負債総額は約2,450億円とされますが、その大半は銀行借り入れです。バークレイズ社も多額の融資をしていたとされ、今後、何らかのネガティブな影響が、あるかもしれません。

個人的な評価

金融銘柄は割安感と高配当が魅力です。しかし良い面ばかりではありません。

第一に、金融銘柄は市況の変動に株価が左右されやすいです。第二に、金融セクター自体に、先行きの不安感があります。

あえて金融銘柄を買うのであれば、収益率が高い銘柄を選ぶべきでしょう。米国勢かHSBCあたりが無難かもしれません。

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