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eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)とは
eMAXIS Slimシリーズのインデックス・ファンドです。このファンド一つで全世界に分散投資できます。
運用会社 | 三菱UFJ国際投信 |
ベンチマーク | MSCI ACWI |
信託報酬 | 0.1144%(税込) |
純資産額 | 160.00億 |
MSCI ACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス)とは
このファンドのベンチマークとなるMSCI ACWIは、MSCI社が算出している全世界株式の指数です。
構成国割合
全世界株式クラスでも、時価総額比重のため、アメリカが約56%を占めています。日本は7%。
ここから日本を除いた、MSCI ACWI(日本を除く)もありますが、日本が外れる分他国の比重が上がり、アメリカは約60%になります。日本株の将来に悲観的な場合は、「日本を除く」の方が良いですね。
構成銘柄(上位10銘柄)
銘柄 | ティッカー | 時価総額(十億ドル) | 構成割合 |
アップル | AAPL | 1,207.75 | 2.45% |
マイクロソフト | MSFT | 1,098.06 | 2.23% |
アマゾン | AMZN | 757.16 | 1.54% |
フェイスブック A | FB | 485.09 | 0.99% |
JP.モルガン | JPM | 421.30 | 0.86% |
アルファベット C | GOOG | 407.94 | 0.83% |
アルファベット A | GOOGL | 390.62 | 0.79% |
ジョンソン・エンド・ジョンソン | JNJ | 362.86 | 0.74% |
アリババ | BABA | 338.46 | 0.69% |
ビザ | V | 318.64 | 0.65% |
上位銘柄の内、アリババのみ中国株で、他はアメリカ株です。
MSCI ACWIとS&P500、MSCIコクサイの比較
指数の概要
- S&P500:米国株式500銘柄で構成。
- MSCIコクサイ:日本を除いた先進国株式の指数。22国で構成。
- MSCI ACWI:全世界株式。先進国(23国)と新興国(26国)で構成される指数。
リターン比較(年率)
S&P500 | MSCIコクサイ | MSCI ACWI | |
1年 | 19.55% | 15.70% | 13.68% |
3年 | 11.73% | 13.36% | 11.95% |
5年 | 9.62% | 8.46% | 7.24% |
10年 | 11.10% | 10.27% | 8.63% |
数値のソースはS&PとMSCI(Factsheet)。いずれも2019年10月末時点です。
この10年間のリターンを見ると、米国一本(S&P500)のリターンが高いですね。次いで先進国株式(MSCIコクサイ)。全世界株式(MSCI ACWI)は、日本と新興国が足を引っ張っているのか、最もリターンが低かったのが分かります。
それでも米国一本は危険
確かに米国一本のリターンが最も高かったです。しかしこのリターンが継続すると考える根拠はありません。
米国株式の歴史的なリターンは年利6.5%程度。この10年は強すぎたと見るべきでしょう。平均回帰性から、今後しばらくリターンが下がる可能性もあります。
未来のことは何も分からないので、分散性は高い方が安全なのです。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の決算概要
ベンチマークとの差異(トラッキング・エラー)
2018年10月31日〜2019年4月25日(決算)の間、基準価額の騰落率は9.3%の上昇。ベンチマークの9.5%の上昇を、0.2%下回っています。トラッキング・エラーは生じていますが、わずかですね。内訳は以下のとおり。
- 日本株式インデックスマザーファンド:+0.1%程度
- 外国株式インデックスマザーファンド:±0.0%
- 新興国株式インデックスマザーファンド :△0.1%程度
- その他(信託報酬等): △0.2%程度
実質コスト
信託報酬 | 0.072% |
売買委託手数料 | 0.007% |
有価証券取引税 | 0.021% |
その他費用 | 0.019% |
計 | 0.119% |
2018年10月31日〜2019年4月25日の実質コストは、0.119%となっています。
半年で0.119%ということは、一年を通した実質コストはその2倍の0.238%程度になるでしょうか?
このファンドは、2019年11月12日に信託報酬が引き下げられているので、翌年度は実質コストの低下が期待できるでしょう。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の評価
次の理由から、最もお勧めできるインデックス・ファンドの一つです。
- このファンド一つで全世界に分散投資できる。
- 信託報酬が低く、純資産額も十分な規模。
- ベンチマークとの差異が小さい。
「オール・カントリー」か「除く日本」か
全世界株式クラスのうち、日本株式を含むeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)と、日本株式を除いたeMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)で悩む人も多いかと思います。日本株式はオール・カントリーの7%を占めます。
どちらを選んでも、ハズレではないと思います。「個別株で日本株を持っている」という人は、eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)でも良いのではないでしょうか。日本株や日本経済の将来に悲観的な人も、「除く日本」が良いでしょうね。
人気は「除く日本」が上(追記あり)
人気は「除く日本」の方が少しだけ高いようで、純資産額がわずかに上です。どちらの純資産額も100億を超えています。その後も上昇しており、繰り上げ償還の心配はほぼありません。信託報酬は同じです。(令和元年12月17日時点)
ファンド | 純資産額 |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 111.69億 |
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) | 115.37億 |
追記
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2019」で1位になるなど、非常に高評価となっています。純資産額も、「オールカントリー」が「除く日本」を逆転しています。(令和2年2月5日時点)
ファンド | 純資産額 |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 160.00億 |
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) | 137.40億 |