Long-term investment

【ABBV】アッヴィの銘柄分析。ヒュミラは世界首位のブロックバスター

アッヴィ(ABBV)とは

アッヴィは米国を代表する製薬メーカーの一つです。売上高は世界8位(2019年)。売上高が7年連続で世界1位のブロックバスター※「ヒュミラ」で知られます。※ブロックバスターとは圧倒的なシェアを持ち莫大な利益を生む薬品です。

本拠地 米・イリノイ州・シカゴ
創業 2012年 ※
セクター ヘルスケア
ティッカー ABBV

※アボット・ラボラトリーズ(創業1888年)から分離・独立

アッヴィの業績推移

売上高の推移

ブロックバスターの自己免疫疾患用薬ヒュミラだけでなく、抗がん剤のイブルチニブなど、ほぼ全ての薬品の売上が伸びています。

純利益の推移

売上高に比べて純利益の推移は、少し凸凹しています。2017年に下がっているのは、2016年に買収したStemcentrx社(がん製薬のスタートアップ企業)の無形資産について、減損損失があったためです。本業での利益だけを見れば、売上高同様の推移と考えて良いでしょう。

アッヴィの財務

流動資産 流動負債 流動比率
2016年 16,187 9,781 165.5%
2017年 21,223 16,641 127.5%
2018年 16,945 17,239 98.3%
2019年 49,519 15,585 317.7%

2019年に流動資産が大幅に増加しているのは、同業種のアラガン社を買収するために、300億ドル以上の大型の社債発行をしたためです。このため、この表には表示していませんが、固定負債(長期借入負債)も約279億7,300万ドル増加しています。

2018年に100%を割っているものの、この推移であれば短期的な財務には問題ないです。長期的に見ると、買収するアラガン社の巨額の無形資産が計上されることは、今後の減損リスクとなります。

アッヴィのキャッシュ・フロー

プラス圏で推移しているのは良いですね。フリーCFは株主還元の原資となります。現在のアッヴィの配当利回りは5.50%ですが、配当性向は52.80%と余裕があります。

アッヴィの高いヒュミラ依存度

ヒュミラの売上 他薬品の売上 ヒュミラの割合
2014年 12,543 7,417 62.8%
2015年 14,012 8,847 61.3%
2016年 16,078 9,560 62.7%
2017年 18,427 9,789 65.3%
2018年 19,936 12,817 60.9%

全体に占めるヒュミラの売上高は、概ね60%程度で推移。ヒュミラの特許は2023年まで続きますが、多角化は急務と言えます。そのため、アッヴィは買収攻勢に出ています。

アラガン社の買収

2016年に約100億ドルの評価額でStemcentrx社を買収しましたが、アラガン社の買収は約630億ドルです。アラガン社は美容領域、眼疾患、精神疾患、偏頭痛、アルツハイマー病を中心に展開しています。特に美容領域に強みがあります。

アラガン社のボトックスは、同社の売上高の内、米国セグメントで36.8%、国際セグメントで29.4%を占めています。2018年の売上高は35億7,740万ドルです。10%台の増が続いています。アッヴィの収益増と製薬事業の多角化に貢献するはずです。

アッヴィの評価

  • アボット・ラボラトリーズ時代から47年連続増配している実績
  • 上昇を続ける売上高
  • アラガン社の買収は多角化の点から的確な判断

高評価できるポイントは上記のとおりです。

一方で心配な点は、7年連続で世界1位のブロックバスターとなった、ヒュミラの特許期間が2023年までという点。収益が急減するリスクがあります。もう一点は巨額の買収による、無形資産の計上です。売上が思うように上昇しない場合は、再び減損のリスクに直面します。

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